ハマス、ロシアとの会談でイスラエル承認を拒絶


◎[モスクワ 4日 ロイター] ロシア訪問中のパレスチナイスラム原理主義組織ハマスの代表団は4日、イスラエルが存在する権利を認めるようにとのロシア側の要請を退けたことを明らかにした。

 ハマスは1月25日に行われたパレスチナ評議会選挙で圧勝。ハマス代表団のモスクワ訪問は、新政権樹立以来、初めての主要国訪問となった。

 ハマスは、3日間にわたるロシアとの会談で、国際的立場をある程度獲得したいとしている。イスラエルと米国は、同会談の実施に反対姿勢を示していた。

 ハマスイスラエルの崩壊を提唱する一方、国連と欧州連合(EU)は、ハマスをテロ組織と位置付けている。

 ハマスの幹部は、ロイターに対し、イスラエルを認めることは、全パレスチナ人を否定することだ、との見解を示した。




ハマスは武闘続行を=アルカイダのナンバー2が呼び掛け


◎【ドバイ4日】国際テロ組織アルカイダでウサマ・ビンラディン容疑者に次ぐナンバー2の地位にあるアイマン・アル・ザワヒリ氏(写真)はカタールの衛星テレビ局アルジャジーラが4日放映したビデオテープの中で、パレスチナイスラム急進組織ハマスに対し、戦いを続けるとともに、パレスチナ当局とイスラエルの間の諸合意を受け入れないよう呼び掛けた。

ザワヒリ氏は特に1993年のイスラエルパレスチナ解放機構(PLO)のオスロ合意および中東和平のロードマップ(行程表)を挙げ、これらは降伏合意書だと述べた。また、最近のパレスチナ評議会(議会)選挙の勝利者であるハマス武装闘争を継続するよう求めた。

ザワヒリ氏はさらに、イスラム教徒たちに対し、風刺画を新聞に掲載することにより預言者ムハンマドを侮辱した諸国をボイコットするよう呼び掛けた。ザワヒリ氏は「我々は、風刺画掲載は米国主導の反イスラム十字軍の一環だと見なす」と述べている。〔AFP=時事〕




ハマスアルカイダNO2の武闘続行呼び掛けに従わず


◎ 【モスクワ5日】パレスチナイスラム急進組織ハマスは5日、国際テロ組織アルカイダのナンバー2のアル・ザワヒリ氏(写真)が行っていたイスラエルとの武装闘争続行の呼び掛けを拒否する姿勢を表明し、ハマスはあくまでパレスチナ人民の利益を第一にして決定を下すと述べた。ザワヒリ氏は4日、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラが放映したビデオでハマスに対し、この呼び掛けを行っていた。

ハマスの幹部モハメド・ナザル氏はモスクワでフランス通信(AFP)に対し、「ザワヒリ氏は自分の意見を言う権利がある。だが我々は中立だ。ハマスが決定を下す場合はハマスの指導部がパレスチナ人民の利益にてらして行う。我々はパレスチナ人たちの利益を追求している」と述べた。

ザワヒリ氏はビデオで、ハマスの唯一の選択肢はパレスチナ解放とイスラム国家建設まで武装闘争を続行することだと強調していた。また、パレスチナ立法評議会(議会)では、パレスチナを売り渡した議員たちとは席を同じくしないよう呼び掛けていた。〔AFP=時事〕