■インドとの協調強化を宣言 ブッシュ米大統領


◎【ニューデリー3日共同】ブッシュ米大統領は3日、ニューデリーの古城「プラナキラ」で、初のインド訪問を締めくくる政策演説を行い、「偉大な2つの民主主義国家によるパートナーシップは世界を変革する力を有する」と述べ、世界の平和と繁栄に貢献するため、米国とインドの協調関係をさらに前進させていく決意を表明した。

台頭する中国をにらみ、インドを「戦略的パートナー」と位置付けるブッシュ大統領は演説で、今後の対インド政策の包括的な指針を提示。テロとの戦いのほか、貿易・投資、エネルギー、科学技術など広範な分野で協力関係を強化することを宣言した。

大統領は、多様な民族と宗教が平和裏に共存するインド社会は「自由と民主主義の偉大さの実例だ」と指摘した。




米大統領、インド南部訪問=デモ隊と警官隊衝突で5人負傷


◎【ハイデラバード(インド)3日】インド訪問中のブッシュ米大統領は3日、南部の都市ハイデラバードを訪れ、農民や女性ボランティアらと対話した。一方で同市内では大統領訪問に反対するイスラム教徒と警官隊が衝突し、警察によると、5人が負傷した。(写真はハイデラバードの農業大学を訪問した際に女の子を抱き上げるブッシュ大統領

ブッシュ大統領はハイデラバードの農業大学を訪問し、農民らと会った。また、ビジネススクールでは若い起業家と意見交換。2日にシン首相と合意した原子力協力について、「きのうわれわれは冷戦を過去のものとし、戦略的パートナーとして前進した」と評価した。

一方、ハイデラバードのモスク(イスラム礼拝所)の外では3日、金曜礼拝の後、約5000人が警官隊へ投石を開始。警官隊は警棒を振りかざして群衆をモスクへ押し返したが、投石が続いたほか、一部のデモ参加者は通りでブッシュ大統領の人形を燃やした。

この日、ハイデラバードの商業地区では、イスラム教徒指導者がブッシュ大統領訪問に抗議する目的で都市をマヒさせようと呼び掛けたため、商店が軒並み営業しなかった。〔AFP=時事〕




■インドにウラン輸出せず…豪外相


◎【シドニー=樋口郁子】オーストラリアのダウナー外相は3日、米国とインドがインドの原子力エネルギー開発の協力で合意したことを受け「豪州は、インドが核拡散防止条約(NPT)に加盟しない限り、インドにウランを輸出しない」と述べた。
 豪州のウラン埋蔵量は世界の40%を占め、最大を誇る。豪州は、ウラン輸出相手国に対しNPT加盟を条件づけている。

 一方で同外相は、今回の米印合意でインドの民間原子力部門への国際原子力機関IAEA)の査察が可能となることについては歓迎した。(読売)




■インドにF16戦闘機など売却用意、米国防総省が発表


◎【ワシントン=五十嵐文】米国防総省は2日、インドに対し、「戦闘機、ヘリコプター、偵察機、艦船」などについて武器取引を行う予定があると発表した。
 具体的にはF16戦闘機やF18戦闘機の売却の用意があるとしている。同日の米印首脳会談で原子力協力で合意したことを受け軍事面での協力強化を目指すものだ。