シャロン新党、勢い維持 イスラエル選挙まで1カ月


◎【エルサレム27日共同】中東和平の行方を左右する3月28日のイスラエル総選挙まで1カ月。シャロン首相が結成した中道路線の新党カディマは、首相が重体になった後も第1党の勢いを維持。ネタニヤフ元首相率いる右派政党リクードは、イスラム原理主義組織ハマス主導で近く発足するパレスチナ自治政府内閣へのより強硬な対応を主張して追い上げを図っている。

イスラエル攻撃を続けてきたハマス自治政府の中核を担う見通しとなったことで、イスラエルでは和平実現への悲観論が拡大。和平交渉を放棄し、パレスチナとの境界線を一方的に画定するシャロン路線のカディマに支持が集まっている。

リクード中道左派労働党カディマが新たに加わり、主要3党が争う構図。最新の世論調査では、カディマが120議席のうち約40議席を獲得する勢い。リクードは約15、労働党は約20議席カディマの支持票切り崩しに躍起だ。