■核問題で露中、イランに「提案」受諾迫る?…協議開始


◎【テヘラン=工藤武人】イランの核問題をめぐる同国とロシア、中国との協議が25日、テヘランで始まった。
 露中両国は、3月6日の国際原子力機関IAEA)理事会を前に、事態打開の切り札と期待される露国内でウラン濃縮を行う露提案の受諾をイランに迫っている模様だ。

 イラン国営テレビによると、同国を訪問中のキリエンコ露原子力庁長官ら交渉団は、25日、イラン原子力庁のアガザデ長官らイラン側交渉団と協議した。アガザデ長官は、露の協力により南部ブシェールで建設中の原子力発電所の稼働開始時期などについて話し合ったことを明らかにしたが、詳細には言及しなかった。

 また、中国の呂国増外務次官は25日、サファリ外務次官と会談した。

 一方、AFP通信によると、IAEAのハイノネン保障措置担当事務次長ら査察団が、イランの秘密核開発計画について同国から情報提供を受けるため25日にもテヘラン入りする。

 イラン側は疑惑解明に積極的な姿勢を示すことで、今月末にIAEA理事国に提示される予定のエルバラダイIAEA事務局長報告を、有利な内容にすることを狙っているとみられる。(読売)