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■ウラン濃縮、ロシアに移転する案を本格検討=イラン外相
◎ [ジャカルタ 23日 ロイター] イランの核開発問題をめぐり、ウラン濃縮作業をロシア国内に移転するロシアの提案について、イランのモッタキ外相は23日、本格的に検討していることを明らかにした。
ロシア案をめぐって行った両国の協議は21日、協議継続を確認して終了した。合意により、ロシア原子力庁長官が今週イランを訪問する。
モッタキ外相は、ジャカルタでインドネシア外相との会談後に記者団に対し「提案には何か新たな要素がなければならない。主な要素とは、時期と場所だ」と述べた。そのうえで「ロシア案は本格的に検討することが可能だ。一定の妥協に達するかもしれない」としている。
■イラン、ハマスに財政支援約束 「米の抑圧に対抗」
◎ イランのラリジャニ最高安全保障委員会(SNSC)事務局長は22日、同国を訪れているパレスチナのイスラム過激派ハマス政治部門幹部のメシャール氏と会談し、ハマスに財政支援をすることを約束した。イラン学生通信が伝えた。イスラエルの存在を認めないイランがハマスを支える意図が濃厚となった。
ラリジャニ氏は核交渉の最高責任者で、外交など国家意思の最高決定機関SNSCの仕切り役。1月のパレスチナ自治評議会(国会に相当)選挙で勝利し、組閣の検討を進めているハマスのメシャール氏に、「米国の抑圧に抵抗できるよう、間違いなく財政的支援をするだろう」と述べた。
ハマスがイスラエルを認めないまま政権を発足させれば、米欧はパレスチナ援助をやめる姿勢を見せている。その中でメシャール氏がイランを訪れたのは支援確保の意図が明らかだ。
同氏と20日夜に会談したアフマディネジャド・イラン大統領も「財政問題は気にするな」と話している。米欧は、停滞する中東和平プロセスに対し、イランがハマスを通じて影響力を及ぼすことを懸念している。