■エジプト、ハマス主導政府への支援停止には否定的姿勢


◎【カイロ=長谷川由紀】中東歴訪中のライス米国務長官は22日、カイロでムバラク・エジプト大統領と会談し、イスラム原理主義組織ハマスが実権を握ったパレスチナ自治政府への支援停止や、ウラン濃縮活動を始めたイランへの対抗措置などで協力を求めた。
 21日に行われたアブルゲイト外相との会談後に行った共同記者会見で、ライス国務長官は「テロ陣営に片方の足を入れつつ、政治を行うことはできない」と述べ、ハマス武装放棄などの要求に応じない限り、支援を停止すべきとの考えを改めて強調。しかし、アブルゲイト外相は「ハマスに時間を与えるべきだ。ハマスは必ず発展、進化する」と述べ、支援停止も「判断する段階ではない」と否定的な姿勢を示した。

 イランについても、外相は、核開発放棄に向けた外交努力を支持する一方で、「我々は、大量破壊兵器核兵器のない中東を目指している。イスラエル核拡散防止条約(NPT)に加盟すべきだ」と述べた。