、[ロシア]


■ロシアとアゼルバイジャン両大統領会談 関係再建本格化


◎ロシアのプーチン大統領は21、22の両日、カスピ海沿岸の旧ソ連アゼルバイジャンの首都バクーでアリエフ大統領と会談した。プーチン大統領は22日の会談後、「ナゴルノ・カラバフ問題解決のため、出来る限りの努力をする」と述べ、アリエフ大統領も「ロシアの貢献を期待している」と応じた。また採択した共同文書には、カスピ海での安全保障のための枠組みの可能性を探る合意も盛り込まれた。

 91年のアゼルバイジャン独立後に悪化した両国関係はプーチン政権の誕生で改善が進んだ。プーチン氏は01年1月のバクー訪問の際に、ナゴルノ・カラバフの領有をめぐるアゼルバイジャンアルメニアの紛争で仲介の労を取る意向を示し、それまでのアルメニア寄りの姿勢を転換。その後も前大統領のヘイダル・アリエフ氏から長男で現大統領のイルハム・アリエフ氏への事実上の世襲や、前大統領以来の強権的な支配も容認した。今回の訪問を機に、関係再構築へ本格的に乗り出した形だ。

 近年は米国が安全保障上の関与を強めており、プーチン氏は今回、カスピ海での密輸、テロ対策などで沿岸5カ国による合同部隊の創設といった協力の推進もアリエフ氏に働きかけたと見られる。