ブッシュ大統領が、イラクでの勝利を強調
◎【ワシントン31日共同】ブッシュ米大統領は12月31日、2005年最後の国民向けラジオ演説で「世界に自由と平和を、米国に繁栄をいっそうもたらした大きな進展の年だった」と回顧。イラクやアフガニスタンでの選挙成功を「驚嘆すべき成果」と称賛し、イラクでの「勝利」を探求していく決意を語った。
また歳出抑制や税負担軽減などによって米国経済が「世界の羨望(せんぼう)の的」になっていると述べ、税負担軽減の恒久化で米国の好景気を持続させていく考えを表明した。
大統領は「自由イラクの成功」が米国の「死活的な国益」だと強調。イラクの治安改善と行政能力向上、経済力強化の3つの要素からなる「戦略」を着実に履行し、イラクの民主化や復興を実現していく考えを示した。
◎[ハルツーム 31日 ロイター] イラクでアルカイダ系武装組織に拉致されていたスーダンの大使館職員5人が、31日に無事解放された。スーダン外務省が明らかにした。これより先、スーダン政府は、拉致事件を受け在バグダッド大使館を閉鎖すると発表していた。
アルカイダは、スーダンが48時間以内にイラクとのつながりをすべて絶つことに同意しなければ、人質を殺害する、と警告していた。
スーダンの対外関係担当相は「彼らは解放された。今は(バグダッドの)大使館にいる。みんな元気だ」と述べたが、詳細には触れなかった。
スーダンは30日、在バグダッド大使館を閉鎖する、と発表した。
イラクのアルカイダ系武装組織は、米国が支援するイラク政府をイスラム諸国が承認するのを阻止することを目的に、イスラム諸国の大使館を攻撃のターゲットにしている。2005年に入ってエジプト、アルジェリア、モロッコの大使館関係者を殺害したほか、イラク政府を承認すればアラブの外交関係者をさらに殺害すると表明している。