政府がテロ容疑者を減刑措置を発表


■政府がJI指導者らに減刑措置。豪は反発か


◎【ジャカルタ29日共同】インドネシア政府当局者は28日、2002年のバリ島爆弾テロで服役中のイスラム地下組織ジェマ・イスラミア(JI)の精神的指導者アブ・バカル・バシル受刑者ら27人の刑期を1カ月−1カ月半減刑する措置が11月初めに実施される見通しだと述べた。
 イスラム教のラマダン(断食月)明けに合わせ例年行う減刑の一環だが、同国のテロで死傷者を多数出したオーストラリアはテロ犯を減刑しないよう再三要求しており、猛反発するとみられる。
 バシル受刑者は8月の独立60周年祝賀で、2年6月の刑期を4カ月半短縮されたばかり。今回の減刑の対象は同受刑者のほか、死刑執行待ちの3人と終身刑の4人を除く実行犯グループ計26人(刑期は3−16年)で、今月1日に再び起きた爆弾テロから1カ月となる11月1日に正式決定するという。




■女子高生3人を惨殺 インドネシア、過激派か


◎ 【ジャカルタ29日共同】インドネシア東部スラウェシ島の中部ポソで29日朝、キリスト教会付属の高校に登校途中の女子生徒3人が何者かに襲われ、首を切断され殺害された。警察によると、1人の頭部は教会の前に置かれていた。AP通信によると、ほかに1人が重傷を負った。
 ポソ周辺では2000年から01年にかけてイスラム教徒とキリスト教徒の激しい抗争が起き、1000−2000人が死亡した。今回の事件は、イスラム過激派が抗争を再燃させるため起こした犯行との見方が強い。
 中スラウェシ州警察によると、犯人は複数で、マスクで顔を隠し刀で生徒らを襲った。事件を知ったキリスト教徒数十人が警察署に詰め掛け、徹底捜査を要求した。