中部で爆弾テロ、30人以上死亡


■5陣営を軸に争い イラク総選挙


◎【カイロ29日共同】イラク選挙管理委員会は29日、12月15日の総選挙に約400の政党や個人などが立候補を届け出たことを明らかにした。選管による各陣営の候補者名簿発表は11月にずれ込む見通しだが、選挙戦は多数派のイスラムシーア派と少数派のスンニ派クルド人など事実上5つの陣営を軸に争われる構図が固まった。
 最大勢力は、移行政府の中枢を握るシーア派宗教勢力による「統一イラク同盟」。ジャファリ首相が率いるアッダワ党と、イスラム革命最高評議会が中心で、反米指導者サドル師派も加わった。
 同じく与党のクルド人勢力も、引き続き2大政党でつくる「クルド同盟」で選挙を戦う。


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■中部バクバ近郊で車爆弾、30人死亡


イラク中部バクバ近郊のホワイダルで29日夕、ナツメヤシを満載したピックアップトラックが爆発し、住民ら30人が死亡、42人が負傷した。ロイター通信が伝えた。犠牲者の大半はイスラムシーア派住民で、スンニ派武装勢力による自爆テロとみられる。
 同通信によると、トラックは町の中心部に駐車、住民が集まったところで自爆した。イスラム教の断食月ラマダンでは、日没後の食事イフタールにナツメヤシを添えるのが伝統で、住民らはナツメヤシを買い求めに来たとみられる。
 ホワイダルがあるディヤラ県はシーア派スンニ派が混住しており、ホワイダルはシーア派が大半を占める。【カイロ支局】(毎日)