新たな拠出金670億円


■新規拠出表明670億円に パキスタン地震支援国会議


◎【ジュネーブ26日共同】国連緊急援助調整官室(OCHA)のエグランド室長は26日、ジュネーブの国連欧州本部で開かれたパキスタン地震支援国会議の閉幕後、記者会見し、同会議で新たに5億8000万ドル(約670億円)分の資金拠出表明があったと述べた。
 しかし、国連諸機関が約5億5000万ドルの拠出を求めている向こう6カ月分の緊急支援資金としての拠出が確約されたのは、このうち1580万ドル(約18億円)で、これまでに拠出ないし拠出表明された額と合わせると、総額は1億1160万ドルとなった。




■「追い出さないで」100人がデモ行進

◎【イスラマバード西尾英之】「私たちを追い出さないで」−−。パキスタンの首都イスラマバードの商店街を26日午後、パキスタン地震の被災者約100人がペットボトルをたたきながらデモ行進した。
 地震で家を失い、空き家になっている公営住宅に“無断入居”した数百人の被災者の一部だ。居座りを恐れる当局から立ち退きを求められ、水道や電気の供給も止められたため、当局に対する抗議デモとなった。
 「山が雪に覆われる冬が終われば、村へ帰って家を再建する。せめて数カ月間、空いている公営住宅に置いてほしい」。カシミール地方の山間部から避難してきたシェイド・フセインさん(25)は訴えた。(毎日)




破傷風で22人死亡 地震後のパキスタン


◎【イスラマバード27日共同】世界保健機関(WHO)の報道官は27日、今月8日のパキスタン地震発生後、同国内で破傷風の患者が111人報告され、うち22人が死亡したことを明らかにした。AP通信が報じた。
 負傷者が迅速に治療を受けられず、傷口が化膿(かのう)したことが原因。同報道官によると、この数日間で新たな感染者の数は減っており、大規模発生の可能性は低いという。
 また、同通信によると、山間地域の被災地では厳冬期を間近に控え、気温が氷点下まで下がる場所もあり、肺炎など呼吸器障害の症例が増加、WHOは流行を警戒している。