■米同時テロ跡地のミュージアム建設計画、事実上立ち消え


◎[ニューヨーク 28日 ロイター] ニューヨークの世界貿易センタービル跡地へのミュージアム建設計画は28日、事実上立ち消えとなった。パタキ・ニューヨーク州知事が、米同時テロ遺族の強い反対に押し切られた形だ。

 一部の遺族は、同ミュージアムが厳密にテロ攻撃に焦点を当てるものではなく、反米的とも思える展示物が掲示される可能性もあるとして、計画を批判していた。

 パタキ知事は、「構想をめぐって今なお非常に多くの反対と論議を呼んでいる。われわれは、亡くなった愛する人々に対するわれわれの気持ちを示す証となる記念碑を建設するという最優先事項を進展させなければならない」との声明を発表した。

 ミュージアムは、世界貿易センター跡地の記念碑に隣接する形で建設が予定されていたが、遺族の一部から記念碑の存在がかすんでしまう、などとの声もあがっていた、という。

 パタキ知事は、別の用地を選定するよう指示する、と述べた。