デング熱死者70人、昨年上回り急増[社会]


◎チュア・ソイレック保健相は27日、今年初めから先週末までのデング熱による死者が、昨年の年間死者数68人を超え、70人に達したと発表した。
 感染者数は2万7,569人で、昨年の2万1,786人を大幅に上回っている。
 感染は首都圏を中心に拡大。政府はクアラルンプール、スランゴール、ペナン、ジョホール各州の一部を「警戒地域」に指定。蚊が発生する池や水たまりの消毒を進める方針を示した。

 28日付スターなどによると、地域別の死者は
▽スランゴール州が最も多く19人。次いで
▽クアラルンプール15人
▽ペラ、ヌグリスンビラン、マラッカ、サバ州各5人
▽ペナン、ジョホールパハン州各4人
サラワク州3人
▽クランタン州1人――の順となっている。

 地域別の感染者数は
▽スランゴール州が最多の9,683人。次いで
▽クアラルンプール4,263人
▽ペラ州2,225人
ペナン州1,907人
ジョホール州1,755人
サバ州1,302人
▽クダ州1,211人
パハン州1,159人――などとなっている。
 
 感染者数は今月に入り増える傾向にあり、18〜24日の1週間で平年の倍近い752人の感染が確認された。
 政府は27日、クアラルンプール、ジョホールバルペナン島南西部、スランゴール州シャアラム、カジャン、チェラス、スタパック、アンパンジャヤ、ゴンバック、ヌグリスンビラン州を警戒地域に指定。住宅地の池や水たまりの清掃、消毒を呼び掛けた。

 また、政府は警戒地域を対象に、2週間に1度の割合でデング熱対策特別チームを派遣。感染者発生地域の監視を行う方針を示した。チュア保健相は「建設現場で蚊の発生が確認された場合、場合によっては作業の中止命令も辞さない」と語った。