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◎【カイロ=柳沢亨之】中東の衛星テレビ、アル・ジャジーラは4日、国際テロ組織アル・カーイダのナンバー2、アイマン・ザワヒリ容疑者のビデオ声明を放映した。
同容疑者は声明で、先のパレスチナ評議会選で勝利したイスラム原理主義組織ハマスについて、「パレスチナを売り渡した者どもと一緒に一つの議会に加わることは、(イスラム教の聖典)コーランの道に反する」と批判、対イスラエル武装闘争に専念するよう求めた。
アル・カーイダはイスラエル軍撤退後のガザで細胞を広げつつあるとされ、自治政府のアッバス議長も最近、「非常に深刻な状況」と懸念を示した。今回の声明は、あえてハマスを反イスラム的と宣伝することで、パレスチナへの一層の細胞拡大を狙った可能性がある。(読売)
■欧米への大規模テロ訴え ザワヒリ容疑者、風刺画で
◎【カイロ5日共同】国際テロ組織アルカイダのナンバー2、ザワヒリ容疑者は4日、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画問題で欧米を非難し、米中枢同時テロやロンドン同時テロなどのような大規模攻撃を欧米に対して実行するよう、イスラム教徒に呼び掛ける音声の声明をウェブサイト上で発表した。
風刺漫画問題に関してアルカイダ幹部がテロを呼び掛けたのは初めて。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは5日、同じ声明を発表する同容疑者の映像を放映した。
声明は風刺漫画について、イスラム教徒への挑発が目的だったとの見方を表明。「預言者ムハンマドやイエス・キリストではなく、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)や同性愛が彼らにとっては神聖なのだ」と欧米を批判した。