■ブッシュ米大統領がアフガンを電撃訪問


◎ブッシュ米大統領は1日、インドとパキスタンに向かう途中、アフガニスタンを初訪問した。予定を公表しない電撃訪問で、滞在はわずか約5時間だったが、カルザイ大統領と会談。民主化の進展に米国が支援することなどを確認した。

 会談後に記者会見したブッシュ大統領は「民主主義が根づくにつれて、アフガニスタンは他国にも好影響を与えている」と称賛した。国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者が逃走中であることについては、「彼が裁きの場に渡されることには自信を持っている」とした。

 アフガン訪問は情報統制を徹底した。大統領専用機に同乗していた一部の米記者団も、給油地のアイルランド・シャノンを離陸した後、初めて行き先の変更を知らされた。ホワイトハウスのマクレラン報道官によると、アフガニスタン入りは2カ月前から具体的な検討が進められてきた。

 アフガンは01年にタリバーン政権が崩壊した後、カルザイ政権の下で親米路線に転じた。最近はイラク型の自爆テロが増えるなど、治安は安定していない。預言者ムハンマドの風刺画問題でイスラム教世界全体に広がった反欧米のうねりも及び、抗議デモによる死者も出ていた。(朝日)