■風刺画への抗議行動で2人死亡 パキスタン

パキスタン東部のラホールで14日、イスラム預言者ムハンマドの風刺漫画に抗議する約4000人の群衆が米国系のファストフード店や銀行などを襲い、銀行の警備員が群衆に発砲して2人が死亡した。AP通信などが報じた。風刺漫画問題の抗議行動でパキスタンで死者が出たのは初めて。

 群衆はマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどの店舗に投石したり、放火したりしたほか、ノルウェーの携帯電話会社の事務所も襲われた。また、路上の自動車が壊された。地元テレビの報道によると、自動車メーカー、スズキの現地販売店の一部が被害を受けたとの情報がある。

 首都イスラマバードでもこの日、各国大使館が集まる一角に抗議の群衆が押し寄せ、タイヤを燃やしたり、投石を繰り返したりし、治安当局が放水車や催涙ガス弾を使って解散させた。

 風刺漫画問題でパキスタンでは小規模な抗議行動が連日続いていたが、死者が出たことについてシェルパオ内相は地元テレビに「深刻な状況になっている」と語った。(朝日)




パキスタンでまた暴動 反風刺画、8歳男児死亡


◎【イスラマバード15日共同】パキスタン北西部ペシャワルで15日、イスラム預言者ムハンマドの風刺漫画掲載に抗議するデモ参加者がケンタッキー・フライド・チキンの店舗や映画館などに放火、8歳の男児が銃で撃たれ死亡した。AP通信が伝えた。

14日にもデモ隊が暴徒化し、東部ラホール中心部で米系ファストフード店のケンタッキーやマクドナルドなどが放火、襲撃されたほか、首都イスラマバードでも学生ら1000人以上が抗議行動を展開。同国では、イスラム保守派を中心に反米感情が根強く、デモが拡大している。