メッカ巡礼で対立
■メッカ巡礼めぐり舌戦 サウジとイラク
◎【カイロ8日共同】サウジアラビアのイスラム教の聖地メッカへの巡礼がピークを迎える9日を前に、巡礼者受け入れをめぐりサウジとイラクが舌戦を繰り広げている。フセイン政権崩壊後、シーア派勢力が台頭するイラクと、国内のシーア派に対するイラクの影響を懸念するスンニ派大国サウジとの緊張がにわかに表面化した形だ。
サウジなどからの報道によると、イラク側は今月に入って、約7000人の巡礼者がサウジ入国を認められず、足止めされていると指摘。移行政府のジャファリ首相も5日、サウジ側を批判した。
これに対し、サウジのナエフ内相は4日、イラクがイスラム諸国会議機構(OIC)の調整に基づく割り当て人数より多くの巡礼者を送ろうとしていると反論。
◎【カイロ8日共同】イラク駐留米軍は8日、北部タルアファル近郊で7日深夜、米軍ヘリが墜落したと発表した。運航記録によると、米兵ら計12人が乗り組んでおり、全員が死亡した。墜落の原因は明らかになっていない。米軍報道官によると、墜落当時、現場付近は悪天候だったという。
ヘリは7日夜、イラク北部の米軍基地間を飛行中に突然交信を絶った。米軍が捜索、8日正午ごろに機体が見つかった。
一方、中西部アンバル州では米軍を狙った攻撃が相次ぎ、7、8日の2日間で計5人の米兵が死亡した。
中部ファルージャでは8日、武装勢力の掃討作戦中に襲撃を受けた米兵3人が死亡。また近郊では7日、作戦中の車列が道路脇の仕掛け爆弾による攻撃を受け、米兵2人が死亡した。