常任理事国5カ国が核研究でイランに警告

■対イランの共同声明検討 核研究警告で常任理5カ国

◎【ワシントン6日共同】ロイター通信は6日、交渉が暗礁に乗り上げているイランの核問題で、国連安全保障理事会常任理事国である米、英、フランス、ロシア、中国の5カ国がイランに対し、核燃料製造に関する研究を再開しないよう警告する異例の共同声明を出すことを検討していると報じた。
 安保理で拒否権を有する5カ国の結束を示すことにより、イランがこのまま国際社会の要請を無視し、問題が安保理に付託された場合、対イラン制裁は不可避との強いメッセージを発する狙い。イランが研究を再開するとした9日までに発表するための調整が続いているという。


■ロシアと核妥協案を協議 イラン、自国の濃縮主張

◎【テヘラン7日共同】イラン核問題の解決に向け、ロシアの安全保障会議のソボレフ副書記とキスリャク外務次官らが7日、テヘランで、ウラン濃縮をロシアで実施するとした同国の妥協案についてイラン側と協議した。イランの国営放送が伝えた。協議は8日も行われる予定。
 イラン最高安全保障委員会スポークスマンのエンテザミ氏は7日、協議内容について「濃縮の共同事業に関するロシア提案とイランでの濃縮実施」と述べ、自国での濃縮を放棄しない方針をあらためて強調した。
 報道官はまた、9日に再開するとしていた核研究再開に向けて、国際原子力機関IAEA)との間で協議を続けていると述べた。