ブッシュ大統領、同時多発テロ後のメール傍受を承認


■<米大統領>電話、メール傍受を承認 同時多発テロ直後


◎【ワシントン吉田弘之】ブッシュ米大統領は17日、週末恒例のラジオ演説をホワイトハウスからのテレビ中継で行い、同時多発テロ(01年9月)直後から米国家安全保障局(NSA)が裁判所の令状なしに米国民の電話や電子メールを傍受していたとされる問題で、大統領として傍受を承認していたことを認めた。
 大統領は演説で同時テロ後、30回以上にわたって秘密盗聴を承認したことを認めたうえで、盗聴の対象は国際テロ組織アルカイダと明白なつながりのあるテロ容疑者に限定していると弁明。45日ごとに司法省の法的検討などを受けていることも明らかにした。
 そのうえで「この高度な機密プログラムは、国家安全保障上、極めて重要。わが国がアルカイダの脅威に直面している限り、そうするつもりだ」と述べ、今後も令状なしの盗聴を続ける意向を示した。
 盗聴問題は、ニューヨーク・タイムズ紙が16日、伝えた。共和党有力議員からも批判が出ており、上院司法委員会のスペクター委員長は、来年早々にも公聴会を開催する意向を表明している。(毎日)