ファタハが分裂、ハマス躍進の可能性。来年1月の議会選
◎【エルサレム14日共同】イスラエル軍は14日、ガザ市近郊で走行中の車両を空爆。パレスチナ筋によると、複数の武装組織でつくる民衆抵抗委員会のメンバー4人が死亡、近くにいた市民5人が負傷した。
5日にイスラエル中部ネタニヤで5人が犠牲となった自爆テロを受け、軍は7、8日にガザ地区で報復の空爆を行い計3人が死亡。今回も報復攻撃の一環とみられる。
軍報道官は民衆抵抗委員会のメンバーを狙った空爆を行ったことを認めた上で、理由について「対イスラエル攻撃用の爆発物を運んでいたため」としている。
空爆された車両はイスラエルとの境界にある物流拠点、カルニ検問所に向かっていたという。
■獄中幹部が新党結成 議会選、ファタハ新旧分裂
◎【エルサレム15日共同】来年1月に予定されるパレスチナ評議会(議会)選で、イスラエルの刑務所で服役中のパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ幹部、マルワン・バルグーティ氏が14日、自らを党首とするファタハ新世代による新党を結成し、立候補者名簿を届け出た。代行した同氏の妻が記者団に明らかにした。
パレスチナ自治政府のアッバス議長を中心とするファタハ旧世代も中央選挙管理委員会に立候補者名簿を届け出ており、新旧両世代の分裂が表面化した。
評議会選にはイスラム原理主義組織ハマスが初参加。ハマスもバルグーティ氏も対イスラエル強硬派として知られており、今後の展開はイスラエルとの和平交渉の行方に大きな影響を与える。
■PLO主流派ファタハが分裂 若手ら新党結成
◎来年1月25日のパレスチナ評議会選挙に向け、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの若手有力者、マルワン・バルグーティ氏らは14日、新党「ムスタクバル」の結成と候補者リストを中央選挙管理委員会に届けた。ファタハが分裂したまま選挙に突入すればライバルのハマスに利する可能性が高い。(毎日)
◎[ガザ 14日 ロイター] パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスは14日、来月行われる評議会選挙の候補者の公式名簿を提出した。
ハマスは「変化と改革のリスト」の名称で名簿を提出。複数の関係筋によると、名簿のトップには最高幹部の1人イスマイル・ハニヤ氏の名前が記載されている。
ハマスはガザ地区で広く支持されており、選挙では主流のファタハに大きく食い込むとみられている。
■評議会選挙にハマス初参加
◎【カイロ=加納洋人】パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスは十四日、来年一月二十五日に投票予定のパレスチナ評議会(自治政府の議会)選挙の立候補者名簿を中央選挙管理委員会に届けた。
候補者リストは、最高幹部のイスマイル・ハニヤ氏を筆頭に六十二人で、うち十人が女性。ハマスが同評議会選挙に参加するのは初めて。
自治政府のアッバス議長率いるパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハは、立候補者を選ぶ予備選挙をガザ地区やヨルダン川西岸の各地で行ったが、ファタハ内の世代対立を背景にファタハ系の武装勢力が投票所を襲撃、一部で予備選が中止になるなど混乱しており、ハマスが評議会選挙で躍進する可能性が高まっている。(産経)