続くテロ/叫ぶフセイン/セクハラ解任に異議の女性部長
■自爆テロで38人犠牲 バクダッドの警察学校
◎【カイロ6日共同】イラク駐留米軍によると、首都バグダッド東部の警察学校で6日、男2人が自爆し、内務省によると警官や生徒ら38人が死亡、76人が負傷した。自爆犯2人も死亡した。15日の総選挙を前に、イラクでは治安悪化が続いている。
イラク聖戦アルカイダ組織を名乗るグループは6日、ウェブサイトで同自爆テロの犯行声明を出した。
内務省は当初、自爆犯を女性2人だとしていた。
同省によると、男2人は警察学校の学生証を所持していたため、身体検査を受けずに校内に入れたとみられる。内務省当局者は「学生が武装勢力に取り込まれテロに利用された可能性がある」と語った。
■裁判長に「地獄へ落ちろ」 フセイン元大統領怒る
◎【カイロ7日共同】イラク高等法廷で住民虐殺などの罪に問われているサダム・フセイン元大統領(68)は6日の公判で、女性証人らの証言に聞き入る一方、時折怒りを爆発させ、裁判長に「地獄へ落ちろ」などと罵声(ばせい)を浴びせた。
AP通信によると、弁護側の要求を受け入れずに公判の7日再開を決めた裁判長に元大統領の怒りが爆発。「不公正な裁判にはもう出ないぞ。地獄へ落ちろ」と激しくののしった。
この日は1982年にイスラム教シーア派住民らが虐殺された中部ドジャイルの住民ら女性2人と男性3人が証言。元大統領は、最初に女性証人が治安当局者らによる多数の女性への暴行を証言した際は静かに耳を傾けた。
■米政府、イラク治安部隊32万人が目標
◎エデルマン米国防次官は6日、ブッシュ政権が発表したイラクでの「勝利戦略」について、「現在21万2000人のイラク治安部隊を32万人まで拡大し、米軍の存在感を軽減させ、占領されているという感じを薄めることが大きなポイントだ」と述べ、治安部隊育成の目標を32万人に置いていることを明らかにした。(毎日)
■国連からセクハラ解任の女性部長、異議申し立てへ
◎国連専門家の中核としてイラクやアフガニスタン、パレスチナなどの紛争地で行われた歴史的選挙の支援を担った選挙支援部門のカリーナ・ペレリ部長(48)が職場内でのセクハラやえこひいきなどを理由に6日、正式解雇された。本人は処分を不服として異議を申し立てる方針で、この処分問題は当分、尾を引きそうだ。(毎日)