自爆失敗のイラク人女性容疑者がテレビで犯行告白


■ヨルダン同時テロ イラク人の女、拘束 自爆犯の身元判明


◎【カイロ=加納洋人】ヨルダンの首都アンマンの三つのホテルで九日夜に発生した同時爆破テロで、同国のムアシェル副首相は十三日、自爆に失敗した女の身柄を拘束し、自爆犯の男三人の身元を特定したと発表した。四人はいずれもイラク人で、西部アンバル県の出身。ヨルダン人テロリスト、ザルカウィ容疑者率いる「イラク・アルカーイダ聖戦機構」のメンバーとみられる。
 女はサジダ・ムバラク容疑者(35)で、自爆犯の男(35)の妻。兄弟が同聖戦機構の支部幹部だったが、イラク中部ファルージャで米軍に殺害されたという。他の自爆犯の男二人は、ともに二十三歳だった。女はラディソンSASホテルの結婚式場で、夫と自爆しようとして失敗。夫は女を外に出した後、自爆。治安当局は、女が腹に巻いていた爆弾ベルトを押収、殺傷力を増すため、金属玉が複数込められていた。(産経)




■「爆発せず現場去った」=自爆未遂女の自白映像放映−ヨルダン同時テロ


◎【エルサレム13日時事】「ホテルでの結婚披露宴には女性や子供たちがいた。(爆発物を)起爆しようとしたが、爆発せず現場を去った」−。ヨルダンの首都アンマンで9日に起きた同時自爆テロで、国営ヨルダン・テレビは13日、同国当局が拘束した自爆に失敗したとされるイラク人の女が当時の状況を自白する映像を放映した。
 ヨルダン当局によると、女はサジダ・アルリシャウィ(35)容疑者で、イラク西部のアンバル州出身。女の夫は同テロで自爆死したという。 




■ヨルダンの爆破事件、イラク人女性が犯行告白=テレビ


【写真】11月13日、ヨルダンの爆破事件、イラク人女性が国営テレビで犯行告白。写真は爆発物をまとった同女性容疑者。ヨルダンTV提供(2005年 ロイター)


◎[アンマン 13日 ロイター] ヨルダンの首都アンマンで9日夜に3カ所のホテルがほぼ同時に爆破された事件で、イラク人女性が夫と共に自爆を試みたことをヨルダンの国営テレビで告白した。 
 警察当局によりサジダ・アル・リシャウィと確認された女性は、爆発のあったラディソンの結婚式会場で自爆を試みたと告白。リシャウィ容疑者は、「ホテルでは結婚式が行われており、女性と子供がいた」と語り、「夫は自爆計画を遂行した。私も自爆を試みたが失敗した。人々が逃げ始めたので、私も紛れて逃げた」と述べた。同番組では、ワイヤを身体に巻きつけ、爆発物をまとった同容疑者の写真も公開された。
 同容疑者がどのような状況下で告白をしたのかは明らかになっていない。当局によると、同容疑者はザルカウィ容疑者の故・元側近と姉妹関係にあるという。
 イラクアルカイダ系組織に属する同容疑者の夫と自爆犯2人は9日夜、ラディソン、ハイアット、デイズ・インの3カ所を爆破、計57人が死亡している。


【追記】同容疑者は「(自爆した)夫が爆発物のついたベルトの使い方を教えてくれた」などと事件の経緯を告白したが、動機の説明や謝罪の言葉はなかった。(共同)


【追記】また、同容疑者は、「(犯行前に)夫が爆発物のついたベルトの使い方を教えてくれた」と語った。動機には一切触れておらず、編集段階でカットされた可能性がある。
 同容疑者が身に着けていた自爆用のベルトは、爆薬と金属玉が詰まった2種類の袋でできており、自爆した3人も同様のベルトを使用したとみられるという。これまでも、パレスチナなどで女性単独の自爆犯はいたが、夫婦で自爆を試みた例は極めて珍しい。イスラム教では、女性は男性が保護すべき対象と考えられ、これが夫が妻を道連れに自爆する例がない背景になっている。(毎日)