大統領発言に国際的な非難集中


■<国連安保理イラン大統領の発言非難


◎【ニューヨーク高橋弘司】イランのアフマディネジャド大統領がイスラエルについて「地図から抹消される」と発言したことについて、国連安保理は28日、「強く非難する」とする報道陣向けの声明を出した。
 声明はアナン事務総長が先に「すべての加盟国は国連憲章に基づき、領土的、政治的独立に対する脅迫や武力行使を慎むと約束してきた」と、イラン大統領に自制を求める声明を発表したことを踏まえ、アナン声明を強く支持するとしている。(毎日)




■<米国>国務省報道官、イラン大統領の発言を批判


◎イランのアフマディネジャド大統領が「イスラエルは地図から抹消される」と発言したことについて、マコーマック米国務省報道官は28日、イラン現政権の本質を示すものだと指摘し、「イランとその国民を国際社会から一層孤立させている」と厳しく批判した。(毎日)




イラン大統領、欧米の批判に反論


◎[テヘラン 28日 ロイター] イランのアハマディネジャド大統領が「イスラエルを地図から消し去るべきだ」と発言し各国の批判を招いている問題で、同大統領は28日、首都テヘランで行われた反イスラエルのデモに参加し、欧米諸国の批判に反論した。
 大統領の発言をめぐっては、国連安保理が28日遅く、国連加盟国は他国への脅迫や武力行使を行うべきではないとの非難声明を出したが、テヘランの反イスラエルデモには多くの政府高官が参加。デモ隊は「イスラエルに死を」「米国に死を」と叫んで、大統領の発言を支持し、イスラエルや米国の国旗を燃やしたり、踏みつけたりする姿もみられた。
 アハマディネジャド大統領は、国営イラン通信(IRNA)に「私の言葉はイランの言葉だ」と発言。「西欧人が意見を述べるは自由だが、彼らの意見には根拠がない」と主張した。
 イラン政府はイスラエルの存在を認めていない。




イラン大統領に非難集中 「イスラエル抹消」発言


◎ 【テヘラン29日共同】イランのアハマディネジャド大統領が最近「イスラエルは地図上から抹消されなければならない」と言明、これに対しイスラエル、米国はもちろん、原発支援などでイランと友好関係にあるロシアからも批判の声が上がるなど、発言が国際社会に波紋を広げている。
 イラン核問題の国連安全保障理事会付託をめぐり、欧米の圧力が一層強まるのは必至。11月の国際原子力機関IAEA)理事会を前に、イランに対し国際社会からの非難が一段と集中しそうだ。
 「シオニズムなき世界」と題しテヘランで開かれた26日の反イスラエル集会。大統領は数千人の学生を前に「イスラエル抹消」を主張したほか、イスラエルを承認したイスラム諸国の指導者は「イスラム世界の降伏と敗北を認めている」などと怪気炎を上げた。