カバルジノ・バルカル共和国で武装集団と治安部隊が銃撃戦。死者30名以上。チェチェン独立派か?


武装集団が同時襲撃=チェチェン独立派か―ロシア南部


◎【ウラジカフカス(ロシア)13日】ロシア南部のカバルジノ・バルカル共和国の首都ナリチクで13日、武装集団が複数の政府施設を同時襲撃し、治安部隊と銃撃戦になった。この戦闘で、武装集団の少なくとも2人が死亡。インタファクス通信が治安筋の話として伝えたところによると、民間人にも負傷者が出ているという。

武装集団は、連邦保安局や内務省の施設を攻撃。インタファクス通信は、空港も襲撃しようとしたが、撃退されたと伝えた。住民によると、市内の数カ所で銃撃音が響き、煙が上がっている。

市中心部には、大量の治安部隊が配置され、警察はパトカーで市内を巡回しながら、スピーカーで住民に避難を呼び掛けた。

ナリチクは紛争が続くチェチェン共和国に近い。これまでのところ、犯行声明は出ていないが、襲撃は、北カフカス地方で連邦治安当局に対する攻撃を継続すると宣言しているチェチェン独立派のあらゆる特徴を備えている。

一部報道は、武装集団は宗教的な過激派だと指摘。インタファクス通信は当局者の話として、攻撃はナリチクで最近、イスラム過激派が拘束されたことに対する報復で、武装集団は収監されている過激派を解放しようとしたと報じた。

カフカス地方でこれほど大きな襲撃事件が起きるのは、ベスランで昨年発生した学校占拠事件以来だが、小規模な事件はチェチェン周辺で連日のように発生している。〔AFP=時事〕




■ロシア南部で武装勢力による攻撃、住民に多数の死傷者=通信社


◎[モスクワ 13日 ロイター] ロシアのタス通信は、緊急事態当局の話として、南部の町ナルチクで武装勢力による攻撃があり、地元住民に多数の死傷者が出ている、と伝えた。

 カバルダ・バルカル共和国の首都ナルチクの当局者が明らかにした。

 またモスクワのラジオは、病院関係者の話として、ロシアの治安部隊とみられる20人が死亡した、と伝えた。

 同関係者によると、このほかに病院には40人の負傷者が運ばれており、さらに到着する見込み。

 地元当局者はこれより先、実行犯10人が銃撃戦で死亡した、と述べていた。




■ロ南部でテロ、30人死亡 チェチェン武装勢力


◎【モスクワ13日共同】ロシア南部カバルジノ・バルカル共和国の首都ナリチクの警察施設や空港などが13日、武装グループによって同時に攻撃され、タス通信によると住民20人が死亡した。インタファクス通信は、警察との銃撃戦で実行犯約10人が死亡したと報じた。

同共和国は独立派武装勢力のテロが続くチェチェン共和国に近く、検察当局は武装勢力のテロとみて捜査を始めた。

カバルジノ・バルカル共和国では今年4月、大規模テロを計画していた武装グループが摘発されるなど、政情不安が続いている。同共和国のグビン首相は麻薬密売組織が関与している疑いも示唆した。

武装グループは13日午前9時ごろ、ナリチクの共和国内務省や警察署、連邦保安局ビルを一斉に銃撃。警官隊との間で激しい交戦になった。




■ロシアのナリチク襲撃、チェチェン武装勢力が犯行声明


◎[モスクワ 13日 ロイター] ロシア南部のナリチクでの襲撃に関連し、チェチェン武装勢力と地元のイスラム主義武装勢力が犯行声明を出した。

 犯行声明は、チェチェン武装勢力のウェブサイトに掲載された。

 声明は、「チェチェン共和国軍のコーカサス部隊が、カバルディノ・バイカリアン・ヤルムク(イスラム主義武装勢力)部隊と共に、ナリチクに入った」としている。

 同サイトはしばしば、ロシアを標的とする武装勢力の犯行声明を掲載している。 




■同時攻撃で住民12人死亡 ロ南部、実行犯50人殺害


◎【モスクワ13日共同】ロシア南部カバルジノ・バルカル共和国の首都ナリチクの警察署や空港など複数の施設が13日朝、武装勢力によって同時に攻撃され、警察との間で激しい市街戦となった。カノコフ共和国大統領などによると、住民12人が死亡、約50人が負傷。攻撃に参加した実行犯約150人のうち約50人も殺害される一方、警察側にも10−12人の犠牲が出た。

同共和国に近いチェチェン共和国の独立派武装勢力はウェブサイトで、「カフカス戦線」を名乗る同派の組織が犯行を認めたと伝えた。

独立派による大規模テロは隣接する北オセチア共和国で昨年9月に起きた学校人質事件以後初めてで、11月のチェチェン議会選を前に北カフカス地域の混乱を狙ったものとみられる。プーチン大統領は連邦内務省に対し、ナリチクを包囲し「一人の武装勢力も逃がさず、完全に掃討する」よう命令。同省は応援部隊を送り掃討に当たった。




■空港襲撃、市街戦 ロ南部、70人以上死亡か


◎【モスクワ13日共同】ロシア南部カバルジノ・バルカル共和国の首都ナリチクの警察署や空港など約10施設が13日朝、武装勢力によって同時に襲撃され、警察との間で一時激しい市街戦となった。連邦最高検のコレスニコフ次席検事らによると住民12人と警官ら12人が犠牲になり、70人以上が負傷、武装勢力約150人のうち約50人が射殺された。だが、殺害されたのは約20人との話もあり、情報は錯綜(さくそう)している。

同共和国に近いチェチェン共和国の独立派武装勢力はウェブサイトで、「カフカス戦線」を名乗る同勢力の組織が犯行を認めたと伝えた。

組織的抵抗は同日夕までに鎮圧されたが、武装勢力の一部が市内の警察署に立てこもるなどして抵抗を続けており、人質がいるとの情報もある。

独立派による大規模テロは隣接する北オセチア共和国で昨年9月に起き、約330人が犠牲になった学校人質事件以後初めてで、11月のチェチェン議会選を前に北カフカス地域の混乱を狙ったものとみられる。