■トルコ加盟巡り、来月2日にEU外相理事会


◎【ブリュッセル=鶴原徹也】欧州連合(EU)議長国・英国は29日、トルコのEU加盟交渉入りを巡るEU外相理事会を10月2日にルクセンブルクで緊急開催することを決めた。
 加盟交渉は10月3日に始まる予定だが、土壇場になってもオーストリアが「加盟に至らない場合の代案の明記」を要求して譲らないため、英国は従来の高級事務レベル折衝では決着不能と判断した。

 オーストリア政府は、国内世論の8割がトルコ加盟に反対していることもあり、トルコを「特権的パートナー」として処遇したい意向。さらに、友邦国・クロアチアの加盟交渉入りが棚上げ状態にあることに不満を抱いており、トルコ・カードを使って、クロアチアとの即時交渉入りを獲得したいという思惑もある。

 ただ、オーストリア以外の24か国は先に、EU新加盟国・キプロス共和国をトルコが承認拒否している問題の対応で一致できたことで、トルコ交渉入りの障害はなくなったとしている。 (読売)