■米、ウズベク基地撤退を表明


◎【モスクワ=内藤泰朗】インタファクス通信によると、中央アジアウズベキスタンを訪問したフリード米国務次官補は二十七日、米中枢同時テロ以来、米軍がアフガニスタンでの反テロ戦争の拠点として使用しているウズベク南部ハナバード基地から駐留米軍を撤退させる意向を表明した。ウズベク政府の要請に基づくもので、カリモフ大統領と会談後、明らかにした。

 米国は、ウズベク東部アンディジャンで今年五月に起きた反政府暴動の武力鎮圧を強く批判したことから同国との関係を悪化させ、ウズベク政府は七月、百八十日以内の駐留米軍の撤退を米国に求めていた。


 同次官補は「ウズベク政府と(米軍)撤退についてこれ以上協議するつもりはない」と語ったほか、アンディジャンの反政府暴動を米国が組織したとするウズベク当局の批判は「言いがかりに過ぎない」と否定した。


 米軍は、キルギスの首都ビシケクのマナス基地にも駐留するが、今後は、ウズベク基地の代替基地の候補地として挙がるタジキスタントルクメニスタンなどとの交渉が加速するものとみられる。(産経)