■「イランは核問題で北朝鮮より危険」とアメリカの研究機関
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◎【ワシントン27日】米国のシンクタンク、戦略国際研究センター(CSIS)の核拡散問題専門家ロバート・アインホーン氏は27日の記者ブリーフィングで、イランは核兵器を製造するまであと何年もかかるが、恐らく既に核爆弾を保有している北朝鮮よりも米国にとって大きな頭痛の種だと述べた。

 国務省で拡散問題を担当していたアインホーン氏は、脅威という点では、現時点で、イラン政権の方が北朝鮮政権よりも危険だと米政府は見なしていると指摘した。その理由としてアインホーン氏は、イランの核技術がヒズボラハマスなどの過激組織に渡る恐れがある点を挙げた。イランはこれら組織を支援している。

アインホーン氏は、イランの革命防衛隊とヒズボラハマスなどの間にどんな種類の関係があるのか、イランが「汚い爆弾」をこれら組織に提供する用意があるかどうかが問題だと述べた。同氏によると、米政府はイランがイラクの不安定化を画策したり、国際テロ組織アルカイダのメンバーに隠れ家を提供することを懸念している。

同氏は、最近では北朝鮮がテロを支援していると誰も思わないが、イランについてはヒズボラなど中東のテロ組織を支援する実際的な不安があると強調した。〔AFP=時事〕




■欧米は、核問題めぐりイランとの戦争は考えていない=英外相


◎[ブライトン(英国) 28日 ロイター] 英国のストロー外相は、イランの核問題をめぐりイランに対し軍事行動を起こすことは、米国や欧州の検討事項でない、と指摘した。

 同相はまた、イラン政府に対し、こう着状態の打開に向け、米欧と協力するよう要請した。

 ストロー外相は、労働党年次総会でスカイニュースに対し、「イランと戦争するなど問題外だ。なぜか?そんなことは問題の解決にならないからだ」と述べた上で、「イランと戦争を起こすなどと主張している国はない。米国でも検討事項にあがっていない」と語った。

 米国は、イラン政府に対する行動としてすべての選択肢が用意されているが、武力行使する計画は当面ない、としている。

 一方イランは、核燃料の開発は、原子力発電所に利用するためだ、と主張している。