■イラン国内の反体制派支援訴え=パーレビ元国王の息子


◎【ワシントン1日】1979年のイラン革命中に国外へ亡命した故パーレビ元国王の息子、レザ・パーレビ氏(45)=写真=が1日、ワシントンで記者会見し、イランの核問題をめぐる現在の危機は外交努力を続けても軍事力を使っても解決しないと主張、イラン国内の反体制派に対する支援の必要性を訴えた。

パーレビ氏は、「欧州連合(EU)3カ国(英仏独)による外交努力は、イランの聖職者に3年間の余計な時間稼ぎを与えた。(ウラン濃縮代行案をめぐる)ロシアとの一連のいたちごっこも、聖職者体制にとって核爆弾製造のための時間稼ぎにになるかもしれない」と主張。「それこそイスラム共和国の思うつぼだ」と語った。

同氏は、「こうした交渉で一貫して問題なのは、相手が危機回避を望んでいるという誤った思い込みだ。実は全く逆に、人心が離反する中でイスラム共和国は軍備増強、治安強化を正当化し、深刻化する貧困から注意をそらすために危機ムードをあおる必要がある」と指摘した。

さらに「武力という選択肢も、詰まるところ民族感情を高揚させ、体制側に有利に働く。結果的に聖職者たちを長く生きながらえさせてしまうことになる」と語った。

その上でパーレビ氏は、イラン国内で個々に決起を目指しながら、互いの連携や海外とのつながりが欠かせない多くの反体制派を、自由世界が支援してほしいと呼び掛けた。〔AFP=時事〕