CIA前長官の責任追及見送り/ビンラディン再び?


■前長官の責任追及見送り CIA、米中枢同時テロで


◎【ワシントン5日共同】ゴス米中央情報局(CIA)長官は5日、声明を出し、4年前の中枢同時テロ発生前、国際テロ組織アルカイダの動向を十分につかめなかったCIAの対応をめぐり、当時のテネット長官ら関係者の責任追及を行う特別調査機関の設置を見送る方針を表明した。

声明は、CIAの責任者処分を求める組織内外からの議論に終止符を打つことを狙った形だが、野党民主党や遺族からは批判が噴出しそうだ。

CIAをめぐっては、アルカイダの動きを察知できず、連邦捜査局FBI)との情報共有に不備があったとして、議会や遺族からテネット氏らを懲戒処分の調査対象にすべきだとの声が出ていた。




ビンラディンは新たな米本土攻撃のあとビデオで再び登場か=米専門家


◎【ワシントン5日】国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン氏(写真)の行方を20年にわたって追ってきた元米中央情報局(CIA)の専門家マイケル・ショイアー氏は5日、フランス通信(AFP)とのインタビューで、ほぼ1年にわたり姿を見せていないビンラディン氏は米本土で新たなテロ攻撃を行ったあとで再び登場するとの見方を明らかにした。

ショイアー氏は昨年11月までCIAのビンラディン追跡班の責任者を務めていた。ビンラディン氏が沈黙を続けていることについて米国では、彼が孤立化しているとか、仮借ない追跡のために通信ネットワークが寸断されたためではないかと報道されているが、ショイアー氏はこれを否定し、「アルカイダのナンバー2のアル・ザワヒリ氏が一時的に最高指導者の地位にいるもようだ。これはビンラディン氏が新たな対米テロを準備できるようにするためだろう」と述べた。

ビンラディン氏がビデオ映像で登場したのは昨年の米大統領選挙投票日直前が最後だった。ショイアー氏は、ビンラディン氏は新たな対米攻撃を行うまでは姿を見せないだろうと語った。ショイアー氏がテロについて書いた「インペリアル・ヒューブリス」はベストセラーになっている。〔AFP=時事〕